ビットコインのハードフォーク(B2X)はビットコインのスケーラビリティ問題を解決するためのものです。
ビットコインは設計が古く、処理速度の遅さなどがたびたび問題になっていました。
2017年8月に分裂(ハードフォーク)したビットコインキャッシュもスケーラビリティ問題の解決を目指したものの一つで、11月15日のハードフォーク(B2X)も良く似た内容になっています。
違いがあるのは、11月15日のハードフォーク(B2X)が事前に合意を形成した上で行われるということと、支持する取引所などが存在することです。
ビットコインの主流自体が変わる可能性があることも注目のポイントになっています。
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11月15日におきるハードフォーク(B2X)とは?
11月15日のハードフォーク(B2X)は、あらかじめ予定されたものです。
ビットコインは設計が古く、発行枚数と取引が増える中で構造が原因の処理速度の遅さが問題になっていました。
いわゆるスケーラビリティ問題で、この問題を解決するための手段として主なビットコイン開発者やマイナー(採掘者)が今後の改良の方向性について議論を行い、様々な対策に合意したのがニューヨーク協定です。
ビットコインの改良方法は、ブロックチェーンに含まれる情報を圧縮して処理速度をあげる方法と、ブロックチェーンの1ブロック当たりの容量を増やす方法にわけられます。
11月15日のハードフォーク(B2X)は容量を増やす方法で、2017年8月に誕生したビットコインキャッシュに良く似ています。
8月のハードフォークと共通する部分が多い
11月15日のハードフォークを語る上で忘れられないのが、8月1日に起きたハードフォークです。ハードフォークによりビットコインキャッシュと呼ばれる新たなアルトコインが誕生していますが、内容は11月15日のものと酷似しています。
8月1日に起きたハードフォークも、ビットコインの改良方法を巡ってコミュニティの意見が分かれて起きたものです。
結果として、ブロックチェーンの容量自体を増やす方式を採用したビットコインキャッシュが分裂する形になり、新たな仮想通貨として価値を持った状態になっています。11月15日にもほぼ同じようなことが起きると予測されているのです。
8月のハードフォークとの違いは事前の合意があったかどうか
8月のハードフォークと、11月のハードフォークの違いは、事前に同意があったか否かです。
11月15月のハードフォークは主要なマイナーの同意を得て決定されたものであり、マイナーの同意者が多いのが特徴になっています。
ただし、全員の同意を得ているわけではなく、ビットコインのルール作りや規格策定を行っているコア派や、一部マイナーの支持を得られない状態になっています。
あくまで賛成多数で一部がすすめているとい言う状態なのです。
ハードフォーク(B2X)の特徴は?
ハードフォーク(B2X)が行われた場合、新しいブロックチェーンを使った新しい規格のビットコインが誕生することになります。
ハードフォーク前にビットコインを所有していた人は、所有していたビットコインと同数のビットコイン・B2Xが付与される予定です。
ハードフォーク(B2X)を行うと、ブロックチェーンのサイズの違いから過去のビットコインとは互換性がなくなってしまいます。しかし、マイニングには都合が良く、多くのマイナーが誕生し、主流が入れ替わる可能性があります。
今後はビットコイン同士のシェア争いが発生する可能性があり、相互に影響を与えることが考えられるのです。
マイニングがしやすいことからマイナーの支持層が厚い
ハードフォーク(B2X)はデータの記録を行うブロックチェーンのサイズを変えるため、過去のビットコインとのデータのやり取りができなくなります。
一方で、データを圧縮する方式と違い、マイニングの手間が少なく、新規の参加や施設の拡張などが行いやすいというメリットがあります。
マイナーからの支持が厚いのはマイニングのハードルが低く、大きな利益を上げられる可能性があるからです。
利用者の利便ではなく、マイナーの利害が絡んでいることもB2Xの特徴になっています。
ビットコインの主流が入れ替わる可能性もある
ビットコインは誰かが管理しているわけではなく、コミュニティを通じて意見を募り、必要であれば賛同者を募って改良を進めています。
そのため、意見がわかれてハードフォークが発生した場合は、どちらかが主流になり、どちらかが消えていく可能性もあるのです。
2017年8月に誕生したビットコインキャッシュはいまだ価値を持っていますが、ハードフォーク(B2X)がおきれば大きな影響を受けることが考えられます。また、現在のビットコインの主流自体がB2Xに入れ替わる可能性もあります。
ただし、B2X自体が廃れ、消えていく可能性もあります。
ハードフォーク(B2X)を担当する研究者の少なさやセキュリティ対策の遅れを指摘する声も有り、今後も予断を許さない状況なのです。
ハードフォーク時の価格はどう動く?
10月24日にもBTG(ビットコインゴールド)のハードフォークが行われたばかりです。
ハードフォークは、指定のブロックに達したら行われるというのが基本です。では、その時のビットコインの価格、アルトコインの価格はどう動いたのでしょうか?
指定されたブロックに達する際に、BTGの配布目的でアルトコインからビットコインへ資金が大きく流入しました。その結果、ハードフォークの瞬間、アルトコインが急落、ビットコインが急騰することになりました。
ハードフォークが行われると、今度はビットコイン急落の恐れから多くの方がビットコインを売り、アルトコインへ資金を退避させました。その結果、ビットコインは急落、アルトコインは一瞬にして暴騰したのです。
つまり、ビットコインのハードフォーク時、アルトコインはものの数分で急落から急騰したということになります。
ハードフォークにとらわれず、アルトコインを見ていたい人は大きく得をしたかと思います。
11月15日も同じ流れになる可能性はあると思います。
しかし、BTGの経験から同じことを考える人も多いと思うので、BTGの時とは少し違った形になるのではないかと考えています。
▼11月9日追記▼
B2Xのハードフォークが延期となりましたね。
違った形になるのでは?と予想してましたが延期は予想外でした<(_ _)>
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